この記事の目的
- この記事は、TOTOへのエントリーシート(ES)作成に不安を感じる方に向けて、書き方のポイントを解説します。
- TOTOが求める人物像を踏まえ、エントリーシート(ES)通過者の特徴や具体的な記載例を紹介します。
TOTOは、「社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します」という企業理念を掲げています。水まわりを中心とした住宅設備機器の総合メーカーとして、「水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化の創造」や「たゆまぬ研究開発による質の高い商品とサービス提供」といった事業活動を大切にし、「印象に残る体験を持つ人財」「高い問題意識を持って自ら成長・学び続ける人財」などを求めています。非常に人気企業の為、就活では高い競争率となっています。対策なしに挑むとほぼ落ちるので、しっかり対策しましょう。
この記事では、元大手人事による監修のもと、TOTOの内定者のエントリーシートを分析し、ES作成時の注意点や選考通過へのコツをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
TOTOでよく聞かれるエントリーシートの質問と回答ポイント
【質問】自己PRとして、あなたが選考の中でお話ししたい「学生時代に頑張ったこと」を最大5つまで、一文で簡潔に記載してください。
【回答ポイント】
この質問は、あなたの学生時代の多様な経験、そしてTOTOが求める「印象に残る体験を持つ人財」であるかを知るためのものです。最大5つまで、それぞれ一文で簡潔に記述することが求められます。それぞれの頑張ったことが、TOTOの求める人物像(問題意識、成長、チームワーク、論理的行動、ストレスマネジメントなど)のいずれかの要素に紐づくように工夫しましょう。具体例を挙げすぎず、面接でさらに深掘りしてもらえるようなキーワードやフレーズを盛り込むと良いでしょう。
【質問】TOTOグループ統合報告書のうち、「TOTOグループ経営に関する理念体系」、「TOTOグループの価値創造モデル」、「TOTOグループの価値創造の歴史」のいずれかを読み、興味・関心を持った点とその理由をご記入ください。
【回答ポイント】
この質問は、あなたのTOTOへの関心の深さ、企業研究の徹底度、そして論理的思考力を知るためのものです。指定された統合報告書のいずれかのセクションを必ず熟読し、具体的に「どの点」に興味を持ったのか、そして「なぜ」それが興味深かったのかを明確に記述しましょう。その理由が、TOTOの企業理念や、求める人物像(例:高い問題意識、自ら成長・学び続ける姿勢、社会貢献)と関連付けられると、より説得力が増します。単なる要約ではなく、あなた自身の視点や学びを伝えることが重要です。
【質問】あなたの研究内容、専門分野を100文字以内で簡潔にご記入ください。
【回答ポイント】
この質問は、あなたの専門性、そして複雑な内容を簡潔にまとめる論理的な思考力を知るためのものです。研究内容や専門分野について、専門知識がない人にも伝わるよう、100文字以内という厳しい字数制限の中で要点を絞り、分かりやすく記述しましょう。特に、TOTOの事業領域(水まわり、住宅設備、環境技術、素材研究など)と関連付けられるテーマであれば、入社後の貢献意欲や、TOTOの技術・研究への関心を示すことができます。
TOTO内定者のエントリーシートの特徴
次に、TOTOの内定者がエントリーシートで共通して意識していたポイントを解説します。重要度が高い順に記載します。
TOTOがどんな人材を採用しようとしているのかを理解する
選考を突破する上で最も重要なことは、TOTOがどのような人物を求めているのかを常に意識することです。求める人物像(「印象に残る体験を持つ人財」「高い問題意識を持って、自ら成長・学び続ける事ができる人財」「周囲と協働してチームワークを実践できる人財」「論理的に意思を持って、行動できる人財」「ストレスマネジメントができる人財」)を理解するためには、下記を実践しましょう。
・HPの隅々までのチェック: 企業理念、事業内容、製品情報、サステナビリティ(水資源、CO2削減など)、研究開発、採用情報などを詳細に確認します。特にTOTOが「豊かで快適な生活文化の創造」や「限りある資源とエネルギーを大切にし、地球環境を守る」ためにどのような取り組みをしているのかを読み解きましょう。
・説明会やインターンシップへの参加: 可能な限り参加し、社員の方々の話を聞き、社風や仕事への向き合い方、そして求める人物像がどのように現場で活かされているのかを感じましょう。
・OB/OG訪問: 実際に働いている社員の方から、仕事のやりがいや大変さ、社風などを直接聞くことが非常に有効です。特に、製品開発やマーケティングにおいて、どのように「高い問題意識」を持って「論理的に意思を持って行動」しているのかを知ることは重要ですし、社員の方の働き方やTOTOの事業活動について深掘りすることで、面接の際に役立つ企業理解が深まります。
字数少ない為重要なポイントに絞り簡潔に書くこと
TOTOのエントリーシートは、他の企業と比較して字数制限が非常に厳しい傾向があります。そのため、内定者は「重要なポイントをできる限り絞り、簡潔に書く」ことを徹底していました。エピソードを選ぶ際は、最もTOTOの求める人物像に合致するものを厳選し、その中で伝えたい要素(背景・目的、課題、行動、結果、学び)を最小限の言葉で表現する練習をしましょう。結論ファーストを意識し、冗長な表現は避けてください。
TOTO向けESの書き方まとめ(重要度順チェックリスト)
以上の点を踏まえ、TOTOのエントリーシート作成において特に重要な3つのポイントを再確認しましょう。
・TOTOの企業理念や求める人物像(印象に残る体験、高い問題意識、成長、チームワーク、論理的行動、ストレスマネジメント)に沿った内容で、自身の経験や個性が具体的に記述できているか。
・字数少ないことを意識し、重要なポイントを絞り、簡潔に分かりやすく書かれているか。
・統合報告書を読み込み、TOTOへの深い興味・関心を論理的に示せているか。またその理由を示す際に原体験の記載もあるか。
具体例をチェック
ここでは、上記のポイントを踏まえたTOTOのエントリーシートの回答例をご紹介します。
【質問】自己PRとして、あなたが選考の中でお話ししたい「学生時代に頑張ったこと」を最大5つまで、一文で簡潔に記載してください。
【工夫ポイント】
1.各一文で、TOTOの求める人物像のいずれかを想起させるキーワードを盛り込む。
2.具体例を挙げすぎず、面接で話すきっかけを作るように簡潔にまとめる。
3.異なる側面での頑張りを複数提示する。
【回答例】
1.大学祭実行委員長として、初のオンライン企画を成功させ、収益を20%向上させました。
2.研究室で未解明な現象に対し、粘り強く実験を繰り返し、新仮説を導き出しました。
3.アルバイト先で顧客からのクレームを分析し、マニュアル改善で顧客満足度を向上させました。
4.チームで取り組んだボランティア活動で、意見対立を乗り越え、目標達成に貢献しました。
5.ストレスを抱える友人に対し、傾聴を通じて課題解決をサポートし、信頼関係を築きました。
【質問】TOTOグループ統合報告書のうち、「TOTOグループ経営に関する理念体系」、「TOTOグループの価値創造モデル」、「TOTOグループの価値創造の歴史」のいずれかを読み、興味・関心を持った点とその理由をご記入ください。
【工夫ポイント】
・統合報告書の特定箇所を具体的に引用し、深く読み込んでいることを示す。
・興味を持った理由を、TOTOの企業理念や求める人物像と結びつける。
・論理的な思考力とTOTOへの共感度をアピールする。
【回答例】
私は「TOTOグループ経営に関する理念体系」に強く興味を持ちました。特に、企業活動の根幹に「水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造します」という使命が明記されている点に共感します。単に製品を提供するだけでなく、その先の「文化」や「体験」までを追求する姿勢は、私の「人々の生活をより豊かにしたい」という思いと合致します。この理念は、顧客満足度を追求し、社会に貢献するというTOTOの揺るぎない指針であり、これこそが世界中で信頼される企業であり続ける理由だと確信しました。
【質問】あなたの研究内容、専門分野を100文字以内で簡潔にご記入ください。
【工夫ポイント】
・専門用語を避け、誰にでも理解できる言葉で記述する。
・研究の目的や、TOTOの事業と関連しそうなポイントを簡潔に示す。
・100字の制限を厳守し、要点を絞る。
【回答例】
環境工学研究室で、効率的な水処理技術を研究しています。特に、排水中の微量汚染物質を低コストで除去する新素材の開発に注力しており、環境負荷低減と水資源の有効活用を目指しています。
書き終わったらこれだけはチェック!(重要度順)
- TOTOの企業理念や求める人物像(印象に残る体験、高い問題意識、成長、チームワーク、論理的行動、ストレスマネジメント)に沿った内容で、自身の経験や個性が具体的に記述できているか。
- 字数制限が厳しいことを意識し、重要なポイントを絞り、簡潔に分かりやすく書かれているか。
- 統合報告書を読み込み、TOTOへの深い興味・関心を論理的に示せているか。また、研究内容が簡潔にまとめられているか。
いかがでしたでしょうか。TOTOの選考は、高い競争率が予想されますが、しっかりと対策を行うことで内定を掴むことは可能です。この記事で解説したポイントを参考に、自身の経験や想いを深く掘り下げ、熱意とTOTOへの適性が伝わるエントリーシートを作成してください。応援しています!
【運営者紹介】
元大手人事の就活ドクター 時価総額2兆円超の大手企業で人事採用の要職を担い、年間1000件以上の書類選考、100件以上の最終面接を担当。人事の内部を知り尽くした視点から、選考を突破するための本質的な対策、そして「本当にいい会社」の見極め方を発信。あなたの就活に、確かな診断と処方箋を。
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