この記事の目的
・この記事は、ベイン・アンド・カンパニーへのエントリーシート(ES)作成に不安を感じる方に向けて、書き方のポイントを解説します。
・ベイン・アンド・カンパニーが求める人物像を踏まえ、エントリーシート(ES)通過者の共通点や具体的な記載例を紹介します。
ベイン・アンド・カンパニーは、「クライアントが期待する『結果』の実現にフォーカスし、経営コンサルティング業界に新たなグローバルスタンダードを設定する」というミッションを掲げています。採用選考においては非常に高い競争率の為、対策なしに挑むと、ほぼ落ちるでしょう。
この記事では、元大手人事による監修のもと、ベイン・アンド・カンパニーの内定者のエントリーシートを分析し、ES作成時の注意点や選考通過へのコツをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
ベイン・アンド・カンパニーでよく聞かれるエントリーシートの質問と回答ポイント
【質問】あなたが目標として思い描く5年後の御自身の姿、及びそれを実現する過程で、戦略コンサルティングに興味を持ち志望した理由を教えてください。
【回答ポイント】
この質問では、あなたのキャリアビジョン、戦略コンサルティング業界への理解、そしてベイン・アンド・カンパニーの「問題解決への探求心」や「企業家精神」に合致しているかを知りたい意図があります。単に目標を述べるだけでなく、なぜその目標を掲げたのか、そしてそれを実現する上でなぜ戦略コンサルティングが必要なのか、さらにその中でもなぜベイン・アンド・カンパニーなのかを論理的に説明しましょう。自身の好奇心、挑戦への意欲がどのようにコンサルティングへの興味に繋がったのかを具体的に語ることが重要です。
【質問】あなたがご自身の強みを生かして問題を解決し、成果を出された経験を説明してください。
【回答ポイント】
この質問は、あなたの「問題解決への探求心」と、それを実践する上での「分析力」「説得力」といったコンサルタントに必要な能力、そして「結果」へのコミットメントを知るためのものです。単なる成功体験ではなく、あなたが直面した問題の本質をどのように捉え、ご自身の強みをどのように活用して解決策を導き出し、具体的な成果を出したのかを論理的に記述しましょう。困難な状況でも現状に満足せず、試行錯誤しながら粘り強く取り組んだ過程を丁寧に語ることが重要です。
ベイン・アンド・カンパニー内定者のエントリーシートの共通点
次に、ベイン・アンド・カンパニーの内定者がエントリーシートで共通して意識していたポイントを解説します。重要度が高い順に記載します。
ベイン・アンド・カンパニーがどんな人材を採用しようとしているのかを理解する
選考を突破する上で最も重要なことは、ベイン・アンド・カンパニーがどのような人物を求めているのかを常に意識することです。求める人物像(「問題解決への探求心」「好奇心」「企業家精神」「挑戦への意欲」「分析力」「説得力」)を理解するためには、下記を実践しましょう。
求める人物像と自分の経験、強みがどのようにマッチングするかを具体的に書くこと
ベイン・アンド・カンパニーの求める人物像を理解したら、自身の経験や強みの中から、これらの要素と合致する点を探し出しましょう。過去の経験を振り返り、「未解決の問題に対し、強い探求心を持って取り組んだ経験」「困難な状況でも臆せず、新しい解決策に挑戦した経験」「複雑な情報を分析し、簡潔にまとめて人を説得した経験」「現状に満足せず、自ら課題を見つけて改善した経験」などを具体的に洗い出します。これらの経験が、コンサルティングに関連する課題解決にどう繋がるかを意識して書きましょう。
論理的に分かりやすく、自分の強み、志望動機を書くこと
多くの就活生が似たような経験や自己PRを語る中で、いかにあなたの個性を際立たせるかが重要になります。自分の強みや志望動機を、「論理的に分かりやすく書く」ことを徹底しましょう。なぜ戦略コンサルティングなのか、なぜベイン・アンド・カンパニーなのか、という理由を具体的に、かつ説得力のある形で示すことで、他の応募者との差別化を図ることができます。複雑な情報を整理し、結論から伝えるコンサルタントの視点も意識して記述すると良いでしょう。
ベイン・アンド・カンパニー向けESの書き方まとめ(重要事項チェックリスト)
以上の点を踏まえ、ベイン・アンド・カンパニーのエントリーシート作成において特に重要な3つのポイントを再確認しましょう。
・論理的に分かりやすく、自分の強み、志望動機が記述できているか。特に、自身の経験と、なぜ戦略コンサルティングなのか、なぜベイン・アンド・カンパニーなのかが関連性を持って書かれているか。
・ベイン・アンド・カンパニーの求める人物像(問題解決への探求心、好奇心、挑戦への意欲、分析力、説得力など)と、自身の経験や強みがどのようにマッチングするかを具体的に書けているか。
・コンサルティングに関連する課題解決を意識し、問題の本質把握から解決策の導出、結果への貢献までの一貫したプロセスを具体的に示せているか。
具体例をチェック
【質問】あなたが目標として思い描く5年後の御自身の姿、及びそれを実現する過程で、戦略コンサルティングに興味を持ち志望した理由を教えてください。
【工夫ポイント】
- 5年後の具体的な目標を設定し、それに向けた成長意欲を示す。
- なぜ戦略コンサルティングが必要なのか、そしてなぜベイン・アンド・カンパニーなのかを論理的に結びつける。
- 自身の「問題解決への探求心」や「挑戦への意欲」が志望理由の根幹にあることを示す。
【回答例】
5年後、私は「複雑な社会課題の本質を見抜き、多様なステークホルダーを巻き込みながら具体的な解決策を導き出し、その実行まで伴走できるプロフェッショナル」になっていたいと目標としています。この目標実現に向けて、私はこれまで培ってきた問題解決への強い探求心と挑戦への意欲を最大限に活かし、さらに磨き上げていきたいと考えています。業界や企業を横断する複雑な課題に対し、自らの好奇心を存分に発揮できる戦略コンサルティングこそが、そのための最高の舞台だと確信しました。特に、ベイン・アンド・カンパニーが「結果」の実現に徹底的にこだわり、クライアントの変革を支援する姿勢に強く共感しています。貴社であれば、常に「現状に満足しない企業家精神」のもと、多角的な視点から課題に向き合い、自身の分析力と説得力を磨きながら、社会に大きなインパクトを与えることができると確信し、志望いたしました。
【質問】あなたがご自身の強みを生かして問題を解決し、成果を出された経験を説明してください。
【工夫ポイント】
- 問題の本質特定から解決策の実行、成果までを論理的に記述する。
- 自身の強み(分析力、説得力、探求心など)がどのように活かされたかを具体的に示す。
- ベイン・アンド・カンパニーの「結果」へのフォーカスや「挑戦」の価値観と結びつける。
【回答例】
大学時代、所属するNPO団体で、地域イベントの参加者数が伸び悩むという問題に直面しました。私は「問題解決への探求心」を活かし、参加者へのアンケート結果を詳細に分析しました。その結果、従来のイベントが若年層のニーズに応えきれていないという本質的な課題を発見しました。そこで、私の強みである「分析力」と「説得力」を活かし、チームに対しデータに基づいた新たな企画(地域資源を活用した謎解きゲーム)を提案。当初は前例がないため反対意見もありましたが、具体的な効果予測とロジックで粘り強く説明し、企画を推進しました。当日は予想を上回る若年層の参加があり、イベント全体の参加者数を前年比150%に増加させるという成果を出しました。この経験で、困難な状況でもデータに基づき本質的な課題を見極め、周囲を巻き込みながら「結果」を出すことの重要性を学びました。
書き終わったらこれだけはチェック!(重要度順)
- 論理的に分かりやすく、自分の強み、志望動機が記述できているか。特に、自身の経験と、なぜ戦略コンサルティングなのか、なぜベイン・アンド・カンパニーなのかが関連性を持って書かれているか。
- ベイン・アンド・カンパニーの求める人物像(問題解決への探求心、好奇心、挑戦への意欲、分析力、説得力など)と、自身の経験や強みがどのようにマッチングするかを具体的に書けているか。
- コンサルティングに関連する課題解決を意識し、問題の本質把握から解決策の導出、結果への貢献までの一貫したプロセスを具体的に示せているか。
いかがでしたでしょうか。ベイン・アンド・カンパニーの選考は、非常に高い競争率が予想されますが、しっかりと対策を行うことで内定を掴むことは可能です。この記事で解説したポイントを参考に、自身の経験や想いを深く掘り下げ、熱意とベインへの適性が伝わるエントリーシートを作成してください。応援しています!
【運営者紹介】
・元大手人事の就活ドクター
時価総額2兆円超の大手企業で人事採用の要職を担い、年間1000件以上の書類選考、100件以上の最終面接を担当。人事の内部を知り尽くした視点から、選考を突破するための本質的な対策、そして「本当にいい会社」の見極め方を発信。あなたの就活に、確かな診断と処方箋を。
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