この記事の目的
- この記事は、三井住友銀行へのエントリーシート（ES）作成に不安を感じる方に向けて、書き方のポイントを解説します。
- 三井住友銀行が求める人物像を踏まえ、エントリーシート（ES）通過者の共通点や具体的な記載例を紹介します。
三井住友銀行は、「お客さまに、より一層価値あるサービスを提供し、お客さまと共に発展する」という企業理念のもと、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現に貢献しています。就活においては、非常に高い競争率が予想されます。対策なしに挑むと、ほぼ落ちるでしょう。
この記事では、元大手人事による監修のもと、三井住友銀行の内定者のエントリーシートを分析し、ES作成時の注意点や選考通過へのコツをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
三井住友銀行でよく聞かれるエントリーシートの質問と回答ポイント
【質問】これまでの人生で力を入れた取り組みについて、SMBCグループ人財ポリシーで求める「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」それぞれの発揮事例を教えてください。
【回答ポイント】
この質問では、あなたがSMBCグループの人財ポリシーである「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」をどのように体現してきたかを知りたい意図があります。一つの取り組みを選び、その中でこれら３つの要素をそれぞれどのように発揮したかを具体的に記述しましょう。単なる行動の羅列ではなく、それぞれの要素に紐づくあなたの思考プロセス、具体的な行動、直面した困難とそれへの対処、そして得られた成果を明確に伝えることが重要ですし、文字数が短めの場合は、結論ファーストで簡潔に分かりやすく伝えましょう。
【質問】将来なりたい社会人像、または社会に出て仕事を通じて成し遂げたい夢や目標について教えてください。
【回答ポイント】
この質問は、あなたのキャリアビジョン、企業理解、そして入行後の貢献意欲を知るためのものです。三井住友銀行の企業理念である「お客さまと共に発展する」「社会課題の解決に貢献する」といった点を踏まえ、なぜ三井住友銀行でなければならないのかという強い志望動機と、自身の強みをどのように活かし、どのような社会人になり、どんな夢や目標を成し遂げたいのかを具体的に述べましょう。金融を通じてどのように社会に貢献したいのか、具体的なイメージを持って語ることが重要です。
【質問】これまでの人生で力をいれたことと、その時に苦労したことや克服したこと、そこから得たものをプロセスが分かるように教えてください。
【回答ポイント】
この質問は、あなたの個性がSMBCグループ人財ポリシーにマッチしているかを知るためのものです。あなたが最も力を入れた取り組みについて、目標設定から結果に至るまでのプロセスを分かりやすく記述しましょう。特に、困難に直面した際の具体的な「苦労したこと」を詳細に描写し、それに対してあなたがどのように考え、行動し、「克服したこと」を明確に伝えることが重要です。
三井住友銀行内定者のエントリーシートの共通点
次に、三井住友銀行の内定者がエントリーシートで共通して意識していたポイントを解説します。重要度が高い順に記載します。
三井住友銀行がどんな人材を採用しようとしているのかを理解する
選考を突破する上で最も重要なことは、三井住友銀行がどのような人物を求めているのかを常に意識することです。求める人物像（「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」）を理解するためには、下記を実践しましょう。
・HPの隅々までのチェック: 企業理念、SMBCグループのビジネス、IR情報、サステナビリティへの取り組み、ニュースリリース、採用情報などを詳細に確認します。特にSMBCが金融を通じて社会や顧客の課題解決にどう貢献しているのか、具体的な事例から読み解きましょう。
・説明会やインターンシップへの参加: 可能な限り参加し、社員の方々の話を聞き、社風や仕事への向き合い方、そして「プロフェッショナル」としての働き方や「チームワーク」「挑戦」の文化がどのように現場で活かされているのかを感じましょう。
・OB/OG訪問: 実際に働いている社員の方から、仕事のやりがいや大変さ、社風などを直接聞くことが非常に有効です。特に、若手のうちから挑戦できる環境や、プロフェッショナルとしてどのようにスキル・専門性を磨いているのかを知ることは重要です。
自分の個性が伝わるように各質問においても一貫性をもって回答すること
三井住友銀行は、ESを通じてあなたの個性や人間性を深く理解しようとします。そのため、各質問に対する回答において、一貫性を持たせることが非常に重要です。あなたの経験や強みが、三井住友銀行の求める人物像である「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」とどのように結びついているかを意識し、どのエピソードからも同じあなたの軸が伝わるように記述しましょう。
志望動機に関わるところはホームページなどを参考に企業分析をしっかりと行うこと
漠然とした志望動機では、選考を突破することは難しいでしょう。なぜ数ある金融機関の中で三井住友銀行なのか、なぜこの職種なのかを明確にするためには、徹底した企業分析が不可欠です。ホームページやIR情報、ニュースリリース、サステナビリティレポートなどを参考に、三井住友銀行がどのような強みを持ち、どのような事業展開をしており、社会に対してどのような価値を提供しているのかを深く理解しましょう。その上で、あなたの経験や目標がSMBCの理念や事業とどう重なるのかを具体的に語ることで、説得力が増します。
文字数が短めの為、結論ファーストで簡潔に分かりやすく伝えること
三井住友銀行のエントリーシートは、他社と比較して文字数が短めに設定されている場合があります。限られた文字数の中で、あなたの魅力を最大限に伝えるためには、結論ファーストで簡潔かつ分かりやすく伝えるスキルが求められます。各エピソードや回答の冒頭に最も伝えたい要点を置き、その後に具体的な根拠や詳細を続けることで、採用担当者が短時間であなたの回答を理解し、高い評価を得られるように工夫しましょう。
三井住友銀行向けESの書き方まとめ（重要事項チェックリスト）
以上の点を踏まえ、三井住友銀行のエントリーシート作成において特に重要な3つのポイントを再確認しましょう。
・自分の個性が伝わるように、各質問の回答において一貫性があるか。そして、SMBCグループ人財ポリシーである「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」の要素が具体的に記述できているか。
・なぜ三井住友銀行を志望するのか、その理由が企業理念や事業内容に基づき、SMBCの強みを含めて具体的に説明できているか。企業分析を徹底的に行っていることが伝わるか。
・文字数が短めであることを意識し、結論ファーストで簡潔かつ分かりやすく伝えられているか。自身の個性や考え方が伝わる、独自性のある内容になっているか。
具体例をチェック
ここでは、上記のポイントを踏まえた三井住友銀行のエントリーシートの回答例をご紹介します。
【質問】これまでの人生で力を入れた取り組みについて、SMBCグループ人財ポリシーで求める「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」それぞれの発揮事例を教えてください。
【工夫ポイント】
・一つの取り組みで３つの要素を具体的に示す。
・それぞれの要素がどのような行動と結果に繋がったかを明確にする。
・簡潔な記述を心がけ、各要素を強調する。
【回答例】
大学時代、未経験のフットサルサークルで新チームを立ち上げたことです。 「プロフェッショナル」：練習メニューの改善をデータ分析から提案し、全メンバーの基礎技術向上を図りました。 「チームワーク」：意見対立が起きた際、全員が納得するまで徹底的に対話する場を設け、共通認識を醸成しました。 「挑戦」：経験者チームばかりのリーグ戦で、勝利を目指し上位チームの分析と戦術導入を実践。結果、初年度ながら3位入賞を達成しました。この経験で、目標達成に向けた分析力と実行力、チームで困難を乗り越えることの重要性を学びました。
【質問】将来なりたい社会人像、または社会に出て仕事を通じて成し遂げたい夢や目標について教えてください。
【工夫ポイント】
・具体的な社会人像と、それをSMBCでどう実現するかを明確にする。
・SMBCの企業理念と求める人物像（プロフェッショナル、挑戦）を結びつける。
・金融を通じて社会に貢献したいという意欲を表現する。
【回答例】
将来、私は「社会と顧客の持続的成長を金融で後押しできる、真のプロフェッショナル」になりたいです。三井住友銀行の「社会課題の解決を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する」という理念に強く共感しており、貴行でこそこれを実現できると確信しています。特に、企業が抱える多様な課題に対し、金融ソリューションを通じて新たな価値を創造する「挑戦」をしたいです。例えば、環境問題への意識が高まる中、サステナブルファイナンスの専門性を高め、企業のグリーン投資を支援することで、社会の進歩発展に貢献したいと考えています。若手から「プロフェッショナル」として成長できる貴行で、顧客と共に発展するキャリアを歩みたいです。
【質問】これまでの人生で力をいれたことと、その時に苦労したことや克服したこと、そこから得たものをプロセスが分かるように教えてください。
【工夫ポイント】
・「力を入れたこと」の目標、具体的な行動、苦労、克服、学びをプロセスで明確にする。
・SMBCの人財ポリシーにマッチしていることをアピールする。
・得られた学びが、今後の社会人生活でどう活かせるかを簡潔に示す。
【回答例】
大学2年次、地域イベント『地域交流フェスタ』で参加者1.5倍増を目指しました。参加者の主体的な関与を高めるため、オンライン投票システムを導入したのです。しかし当日、システムはフリーズし、投票不具合や苦情が殺到。会場は大混乱に陥り、チームからも中止の声が上がりました。私はリーダーとしてシステム担当者と夜通しで原因を特定。同時に、参加者向けに操作ガイド動画を急遽自作・配信し、混乱を収束させました。結果、目標を上回る参加者を達成。この経験から、困難時も冷静に問題の本質を見極め、主体的に行動すれば乗り越えられると学びました。
書き終わったらこれだけはチェック！（重要度順）
・自分の個性が伝わるように、各質問の回答において一貫性があるか。そして、SMBCグループ人財ポリシーである「プロフェッショナル」「チームワーク」「挑戦」の要素が具体的に記述できているか。
・なぜ三井住友銀行を志望するのか、その理由が企業理念や事業内容に基づき、SMBCの強みを含めて具体的に説明できているか。企業分析を徹底的に行っていることが伝わるか。
・文字数が短めであることを意識し、結論ファーストで簡潔かつ分かりやすく伝えられているか。自身の個性や考え方が伝わる、独自性のある内容になっているか。
いかがでしたでしょうか。三井住友銀行の選考は、高い競争率が予想されますが、しっかりと対策を行うことで内定を掴むことは可能です。この記事で解説したポイントを参考に、自身の経験や想いを深く掘り下げ、熱意と三井住友銀行への適性が伝わるエントリーシートを作成してください。応援しています！
【運営者紹介】
元大手人事の就活ドクター 時価総額2兆円超の大手企業で人事採用の要職を担い、年間1000件以上の書類選考、100件以上の最終面接を担当。人事の内部を知り尽くした視点から、選考を突破するための本質的な対策、そして「本当にいい会社」の見極め方を発信。あなたの就活に、確かな診断と処方箋を。
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