内定者ES特徴｜NTTデータのES対策（元人事監修）

この記事の目的

・この記事は、NTTデータへのエントリーシート（ES）作成に不安を感じる方に向けて、書き方のポイントを解説します。

・NTTデータが求める人物像を踏まえ、エントリーシート（ES）通過者の特徴や具体的な記載例を紹介します。

NTTデータは、情報技術で、新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献するという企業理念を掲げています。社会のために自律的に考え、自ら動き周りを巻き込む「考導力」、変化を起こすことを楽しむ「変革力」、多様な仲間と共通の目標を創り成し遂げる「共創力」を持つ人を求めており、エントリーシート選考においても非常に高い競争率が予想されます。対策なしに挑むとほぼ落ちるので、しっかり対策しましょう。

この記事では、元大手人事による監修のもと、NTTデータの内定者のエントリーシートを分析し、ES作成時の注意点や選考通過へのコツをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

NTTデータでよく聞かれるエントリーシートの質問と回答ポイント

【質問】NTTデータのインターンシップに応募した理由を教えてください

【回答ポイント】
この質問では、あなたの学習意欲、NTTデータへの関心度、そして同社が求める「考導力」「変革力」「共創力」といった人物像へのフィット感を知りたい意図があります。単に興味があるだけでなく、インターンシップを通じて具体的に何を学びたいのか、その学びを将来NTTデータでどのように活かしたいのかを明確に記述しましょう。NTTデータの「情報技術で、新しい『しくみ』や『価値』を創造する」という企業理念や、社会貢献への姿勢への共感を具体的に示すことで、あなたの熱意と高い目標意識をアピールできます。

【質問】あなたがチームで最も高い成果を上げた経験、役割とチームへ及ぼした影響を教えてください。

【回答ポイント】
この質問は、あなたの「共創力」と、目標達成に向けた「考導力」「変革力」を知るためのものです。単なる成果の羅列ではなく、チームとしてどのような目標を掲げ、あなたがどのような役割を担い、チーム全体の課題解決や成果向上にどう貢献したのかを具体的に示しましょう。困難な状況に直面した際に、どのように自ら考え行動し、周囲を巻き込み、変化を起こすことでチーム全体に良い影響を与えたのかを、客観的な事実に基づいて論理的に語ることが重要です。

【質問】NTTデータを志望した理由をご記入ください。

【回答ポイント】
この質問は、あなたのNTTデータへの入社意欲、企業理解、そして将来の貢献意欲を知るためのものです。なぜ数あるIT企業やコンサルティングファームの中でNTTデータなのか、という強い志望動機を明確にしましょう。NTTデータの企業理念「情報技術で、新しい『しくみ』や『価値』を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」や、その強みに触れ、それがあなたのこれまでの経験や将来の目標とどのように繋がるのかを具体的に記述することが重要です。あなたの「考導力」「変革力」「共創力」をNTTデータでどう活かしたいのかを熱意をもって語りましょう。

NTTデータ内定者のエントリーシートの特徴

次に、NTTデータの内定者がエントリーシートで共通して意識していたポイントを解説します。重要度が高い順に記載します。

NTTデータがどんな人材を採用しようとしているのかを理解する

選考を突破する上で最も重要なことは、NTTデータがどのような人物を求めているのかを常に意識することです。求める人物像（「社会のために自律的に考え、自ら動き周りを巻き込む『考導力』」「最新の技術や仕組みに興味を持ち、変化を起こすことを楽しむ『変革力』」「多様な仲間と共通の目標を創り成し遂げる『共創力』」、そしてそれらを突き動かす強い意志と情熱）を理解するためには、下記を実践しましょう。

・HPの隅々までのチェック:企業理念、事業内容（官公庁、金融、法人、海外など）、ソリューション事例、サステナビリティへの取り組み、ニュースリリース、採用情報などを詳細に確認します。特にNTTデータが社会の基盤を支え、どのような「新しい『しくみ』や『価値』」を創造しているのかを読み解きましょう。
・説明会やインターンシップへの参加: 可能な限り参加し、社員の方々の話を聞き、社風や仕事への向き合い方、そして「考導力」「変革力」「共創力」がどのように現場で活かされているのかを感じましょう。
・OB/OG訪問: 実際に働いている社員の方から、仕事のやりがいや大変さ、社風などを直接聞くことが非常に有効です。特に、若手のうちから裁量を持って「自律的に考え、自ら動き」成果を出しているエピソードなどを聞くことは重要です。

NTTデータならではの強みに触れ、それと自分の志望動機を繋げて書く

漠然とした志望動機では、選考を突破することは難しいでしょう。NTTデータは、その規模感や社会インフラを支える公共性、最先端技術への投資、グローバル展開など、他のIT企業にはない独自の強みを持っています。これらのNTTデータならではの強みを具体的に挙げ、それがあなたのこれまでの経験や将来の目標、そして「考導力」「変革力」「共創力」といったあなたの人物像とどのように繋がっているのかを明確に記述しましょう。

エピソードが可視化できるくらい具体的に書く

抽象的な表現では、あなたの魅力は伝わりません。エピソードを記述する際は、読み手がその情景を思い描けるくらい具体的に書くことを意識しましょう。例えば、課題解決の経験であれば、「いつ、どこで、何を、どうしたか、結果」を明確にし、あなたの具体的な行動や思考プロセス、周囲を巻き込んだ様子を詳細に描写することで、説得力が増します。具体的な数値や固有名詞を適切に用いることも、可視化に繋がります。

NTTデータ向けESの書き方まとめ（重要度順チェックリスト）

以上の点を踏まえ、NTTデータのエントリーシート作成において特に重要な3つのポイントを再確認しましょう。

・NTTデータならではの強みに触れ、それと自身の「考導力」「変革力」「共創力」がどう繋がり、志望動機が明確に記述できているか。

・結論ファーストで分かりやすい文章構成になっており、かつエピソードが可視化できるくらい具体的に書かれているか。

・チームでの経験や挑戦を通じ、NTTデータが求める人物像（考導力、変革力、共創力）を具体的に示せているか。

具体例をチェック

ここでは、上記のポイントを踏まえたNTTデータのエントリーシートの回答例をご紹介します。

【質問】NTTデータのインターンシップに応募した理由を教えてください

【質問】あなたがチームで最も高い成果を上げた経験、役割とチームへ及ぼした影響を教えてください。

【工夫ポイント】
・チームでの目標、役割、成果を明確にする
・困難に対する「考導力」「変革力」「共創力」の発揮を示す。
・自身の行動がチームに与えた具体的な影響を記述する。

 【回答例】
 大学3年次、所属ゼミで地域活性化プロジェクトのリーダーとして、参加者数50名増を目標にオンラインイベントを企画しました。準備段階でメンバー間の意見対立や進捗遅延が発生し、チームの士気が低下する課題に直面しました。私は「共創力」を発揮するため、まず個別にメンバーと対話、それぞれの強みと懸念を把握し、意見の根底にある課題を特定しました。次に、役割分担を再構築し、週ごとの目標達成度を可視化する独自の進捗管理ツールを導入。これによりメンバーは自身の貢献を実感でき、自律的に動くようになりました。結果、目標を大きく上回る70名の参加者増を達成。チームは困難を乗り越え、結束力を高め、目標達成の喜びを共有できました。

【質問】NTTデータを志望した理由をご記入ください

【工夫ポイント】
・NTTデータの企業理念や強みに触れ、それが自身の軸とどう繋がるかを明確にする。
・あなたの「考導力」「変革力」「共創力」をどう活かしたいかを示す。
・将来NTTデータで成し遂げたいことを具体的に語る。

 【回答例】
 私がNTTデータを志望する理由は、情報技術を通じて社会の基盤を支え、新しい「しくみ」や「価値」を創造するという貴社の使命に強く共感するからです。特に、金融や公共分野といった社会インフラを担う貴社の事業規模と技術力に魅力を感じています。私は、常に課題の根本を自律的に考え、周囲を巻き込みながら解決へと導く「考導力」を強みとしており、この力を貴社で発揮し、複雑な社会課題に対する最適なITソリューションを企画・実現したいです。変化の激しい時代において、社会に不可欠なサービスを創り、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献できるのは、他ならぬNTTデータだと確信しています。

書き終わったらこれだけはチェック！（重要度順）

・NTTデータならではの強みに触れ、それと自身の「考導力」「変革力」「共創力」がどう繋がり、志望動機が明確に記述できているか。
・結論ファーストで分かりやすい文章構成になっており、かつエピソードが可視化できるくらい具体的に書かれているか。
・チームでの経験や挑戦を通じ、NTTデータが求める人物像（考導力、変革力、共創力）を具体的に示せているか。

いかがでしたでしょうか。NTTデータの選考は、高い競争率が予想されますが、しっかりと対策を行うことで内定を掴むことは可能です。この記事で解説したポイントを参考に、自身の経験や想いを深く掘り下げ、熱意とNTTデータへの適性が伝わるエントリーシートを作成してください。応援しています！

【運営者紹介】
元大手人事の就活ドクター
時価総額2兆円超の大手企業で人事採用の要職を担い、年間1000件以上の書類選考、100件以上の最終面接を担当。人事の内部を知り尽くした視点から、選考を突破するための本質的な対策、そして「本当にいい会社」の見極め方を発信。あなたの就活に、確かな診断と処方箋を。